インターネットの普及とともにいろいろな商品購入の選択肢が以前とは比べ物にならないくらい増えています。
特に専門性が高く、自分の住んでいる街や少し足を延ばした都市部に赴いても普通の店舗では売っていないような商品が、ネット通販を通じてはほんの2,3日で買えてしまうという事も驚くべき事ではありません。
探偵という職業と縁の深い盗聴器・盗撮器も昔は東京の秋葉原の専門店などでしか買えなかったものが、いまでは国内産から外国産まで様々な種類のものがネットで簡単に購入できるようになっています。対象者や対象者の車両に発信機をつけて現在位置を追跡するgps装置もまた同様です。
ネットなどで調べてみると安いものでは5,000円ぐらいから、高いものでは20,000円を超えるものまで様々な種類のgpsが売られています。
gpsは特に浮気をしている夫(旦那、主人)の行動を奥様が調べるという目的で購入される事が多いようです。その為にgpsをレンタルしているような業者もなかにはあるようです。gpsを使う目的はとにかく「相手が今どこで何をしているか知りたい」という要望を満たすためですが、この「いまどこでなにを」という部分を知るための道具としては、正直あまり正確さを求められるものではありません。
ひとつはgpsの精度の問題があります。どんなgpsでも市販で売られているものには計測位置情報に誤差がつきものです。
特に場合によっては1km以上の誤差が出る事もざらなので、密集した都市部なのでは正確にどこの建物に居るか、などといった情報を入手する事は難しいです。またリアルタイムと言ってもせいぜい30分間隔、バッテリーが持つ一定期間追えるぐらい(数日、短ければ一日)なので、期待したようにずっと相手の動きを掴むというのは難しいものです。
探偵社でもgpsというものに頼り切っているというのは、概して調査能力があまり高くないところが多いようです。
結局のところ対象者の動きをきちんと追いかけて証拠の映像などを押さえる事ができるのは、きちんとした能力のある探偵しかできない事であるといっても過言ではないかもしれません。